筋トレに限らず、運動後にやってくる筋肉痛。
はっきりとした原因は未だ解明されていませんが、
横浜市スポーツ医学センターの「新版図解スポーツトレーニングの基礎理論」によると、
傷ついた筋肉が修復される際の炎症により起こる痛みとされています。
筋肉は傷つき修復されることで、より強く太い筋肉に成長します。
そのため、運動後の筋肉痛は避けて通れないものです。
とはいえ、できることなら筋肉痛を早く治してより良い状態でトレーニングしたいと思いますよね。
また、普段の生活でも筋肉痛がつきまとうのはわずらわしいものです。
今回は筋肉痛の原因を解説していきます。
▶︎筋肉痛が起こる2つの原因
ひと口に筋肉痛と言っても、実は「即発性筋痛」と「遅発性筋痛」の2種類があります。
数日後に遅れてやってくる筋肉痛は、後者の遅発性筋痛です。
・筋肉痛の原因1.即発性筋痛
その名の通り、運動後すぐに起こる筋肉痛のことです。
ほとんどの場合、疲労物質である水素イオンが溜まることで起こります。
水素イオンが溜まると、筋肉が極度の酸性となり、「痛い」「だるい」「重い」といった症状として表れます。
・筋肉痛の原因2.遅発性筋痛
遅発性筋痛とは運動後の翌日から翌々日にかけて生じる痛みのことで、
一般的に筋肉痛と言うと、遅発性筋痛のことを指します。
(本記事でも単に筋肉痛と言う際はこちらの遅発性筋痛のことを指します)
冒頭でも述べた通り、この筋肉痛が起こる原因は未だによくわかっていません。
以前は疲労物質である「乳酸」の蓄積が原因だとされていましたが、
最近では傷ついた筋肉が修復される際の炎症により、筋肉痛の痛みは起こるというのが有力な説です。
この遅発性筋痛の原因として、
横浜市スポーツ医学センターの「新版図解スポーツトレーニングの基礎理論」ではこう述べられています。
”筋は、「エキセントリックな収縮」を行うと、損傷を受け、その修復のため、炎症が生じて痛むという説が有力である。”
エキセントリックな収縮とは、筋肉が伸びる際の動きを指しています。
つまり、筋肉は伸ばされることで損傷し、そのダメージを修復する過程で痛みが生じると考えられています。
*エキセントリック収縮とは
筋肉の動きの一つで、伸びながら力を発揮する動作です。
筋肉は縮む時より、伸ばす時の方が筋繊維に負担がかかります。
ゴムを伸縮させると、伸ばす時に傷がつくように、筋繊維も伸ばす際に傷ができます。
そのためエキセントリック運動で筋肉痛が起こりやすくなっています。
スクワットで腰を沈める際のハムストリングや、ベンチプレスでバーを下ろす際の大胸筋などが
エキセントリック運動に当てはまります。
今回は筋肉痛の原因について解説してきました。
次回、筋肉痛の予防方法と治し方について紹介しますので
ぜひ参考にしていただければと思います。